マテリアリティすべての人の心に豊かさを届けるため、
“出版流通改革”を重要課題として定め、
取り組んでおります。
ESG経営における重要課題
すべての人の心が
豊かである世界

重要課題としての出版流通改革
出版流通とは
取次事業の中核事業会社である日本出版販売㈱(以下、日販)は、書籍・雑誌の流通を担う出版販売(取次)会社として、
1949年の創業以来、物流センターや配送網、データベースなど、日本の出版流通のインフラを構築してきました。
そのインフラを通し、出版社約3,200社、書店約5,000軒、CVS約32,000軒をつなぎ、全国津々浦々に、日々、本を届け続けています。
委託制度という返品が発生する慣習、日夜走る配送トラック、そういったビジネスモデルのなかで、
環境負荷の低減に取り組むことは、日本の出版流通の根幹を支える企業として当然の責務であると考えます。
出版流通改革に取り組む理由
日販は、将来にわたって持続可能な出版流通を構築するための取り組みとして、出版流通改革を掲げています。
出版流通改革で目指すのは、業界のあるべき姿として、出版物の多様性を守ると同時に、書店様が儲かる構造をつくりあげ、
そしてこの先も、人と本との出会いが溢れる世界をつくり続けることです。
「人と文化のつながりを大切にして、すべての人の心に豊かさを届ける。」を経営理念に掲げる日販グループにとって、
本という文化との接点を維持・発展させていくことは、必ず成し遂げなければならない最重要ミッションですが、
この改革に取り組む理由はそれだけではありません。
出版流通改革は、本を愛する読者のみなさまや出版業界のためだけでなく、
サステナブルな社会の実現のためにも、社会の一員として取り組むべきことだからです。
出版流通改革と環境問題
サプライチェーンのCO₂排出(Scope3)を含め、日販グループが係るCO₂排出量の64%を占めるのが、出版流通に係る部分です。
出版流通改革では、非効率な返品の改善と、効率のよい配送への再編を通して、環境課題を解決し、持続可能な出版流通を実現します。

出版流通改革により実現する環境目標
出版流通改革の実現により、2030年度までに、返品率を15%以下に減少させ、下記の出版流通に係る環境目標の達成を目指します。
2030年度目標(2020年度比較)
出版流通に係るCO2排出量
▲26%
(▲21,000t-CO2)
返品冊数
▲68%
(▲2.5億冊)
左記実現のための返品率
15%以下
(▲21pt)
※21,000t – CO2 = 自家用車15,000台の年間CO2排出量に相当
